
さきゆうコンサルティング室のWebサイトをご覧いただき、ありがとうございます。
代表コンサルタントの小林剛久(経済産業大臣認定 中小企業診断士)です。
千葉県を拠点に、農家様・農業法人様向けのコンサルティングサービスを提供しています。
得意な分野は、財務・販売です。お金のことで相談したい、人手不足を解消したい、小売店・消費者に直販したい、これからドンドン投資をしていきたいといった農家様・農業法人様を応援します。
農業に関わる上での想いは、美味しいものをみんなが食べられる世界をつくること。
農家様・農業法人様と同じ志で、日本・世界の食・農業に貢献します。
なぜ、農業なのか
農業に関する取り組みを本格的に始めたのは大学生のときでした。
大学1年生の夏休みを利用して、アフリカを訪れました。私が訪れたアフリカのルワンダという国は、四国よりも少し大きいくらいの国です。国土の大半が農村であり、国民の7割くらいが農村人口なので、農家が支えている国です。そこではコーヒーやカカオ、コメやマメなどの育て方や、それらを育てている人たちに興味を持ちました。あまりにも好きだったので、大学院にも進学して研究をしていました。
千葉に拠点を構えている今でも、年に1, 2カ月は取材のためにアフリカを訪れます。その記録を持ち帰ってきて、日本で記事を書いたり大学で講義をしたりするお仕事もしています。これまでの現地取材では、現地の農家さんがコーヒーやコメをどのように育てているのか、肥料や農薬の使用状況はどうか、現地の土壌の特質はどのようなものか、機械化・スマート農業はどの程度進んでいるのか、野菜や果物を誰がどのように販売しているのか、農協への依存度はどの程度かなどを調べました。
一方で、年に10か月以上は日本にいるわけですが、日本では農家様・農業法人様向けのコンサルティングをしています。農業経営アドバイザーの資格も持っているので、その関連で公的機関のお仕事に関わることもあります。国内でももちろん取材をたくさんしています。取材させてもらった人の数は、国内外を合わせたら数百人、もしかしたら1000人を超えるかもしれません。
いろいろな仕事をしてきましたが、農業はいつも仕事の中心にあります。
なぜ農業に強いこだわりを持っているのかを、この文章を書くにあたって考えてみました。小難しいことは色々とあるのですが、結局のところは「美味しいものが好きだから」に落ち着きます。美味しいものが食べたい、美味しいものに関わりたい。仕事をする上では、みんなが美味しいものを食べられるような世界を実現させたい。美味しいものを作る人を応援したい。そう思って経営をしています。
コンサルティングの実際の業務としては、人材確保や教育とか販路開拓、銀行対策とか投資計画策定の支援など小難しいことを扱います。しかし突き詰めれば、美味しいものを作っている人を応援したいという想いが根底にあります。
農家さんは年収1000万円くらい稼いで、従業員さんはワークライフバランスを確保して自分らしく働き、消費者は適正な価格で美味しいものを食べられる。そんな世界が実現することを、コンサルタントとして目指しています。
なぜ、財務なのか
農業への関わり方が色々ある中で、コンサルタントとしての関わり方を私は選びました。その理由は、私の強みを活かせるからです。
大学院を修了した後、最初に就いた仕事が銀行員でした。アフリカを諦めきれなかったので銀行は辞めてしまったのですが、ファーストキャリアが銀行員だったことは私の人生に大きなプラスとなりました。
銀行を退職した後は、アフリカの農を研究するために、Webライターとしてお金を稼いでいました。銀行出身ということで財務・ビジネスの取材を任せてもらい、名だたる大企業の社長・役員さんや時代をリードするベンチャー経営者さんに取材をしました。取材では、経営者や専門家と財務的なディスカッションをたくさんさせていただき、おかげさまで経営・財務の知識を磨くことができました。お金を自分で稼ぐのは正直なところ苦労の連続でしたが、銀行で得た分析力をブラッシュアップできたのは幸運なことだったと思います。
今はコンサルタントとして農業に関わっていますが、コンサルタントとしての一番の強みは財務です。財務コンサルティングとは、財務状況を単に改善させるだけでなく、財務を起点にして経営を前に進めることです。人材の採用・教育、機械設備への投資、経営戦略立案まで、財務起点で考えると物事がクリアに見えてきます。お金のことを基軸にしながら、従業員さんの性格や圃場の状況もふまえて、社長さんの理念や叶えたい夢に向かうための方策を考えて、実際の結果に落とし込むまでが財務コンサルタントの役割です。
なぜ、販売なのか
コンサルティングの2本柱として立てているのが財務と販売です。販売の助言や実行支援の際にはマーケティングの考え方を重視します。マーケティングとは、作った農産物をお客様に適正価格で買ってもらう、お客様に適正価格で買ってもらえる農産物を作る、そんな仕組みを構築して経営を前に進めることです。私は、マーケティングの考えに基づくコンサルティングを提供しています。もう少し具体的に言うなら、卸売業者・小売業者・消費者への販売やニーズ調査、広報活動などに詳しいです。
販売・マーケティングに力を入れている理由は、私の2つ目の強みがマーケティングにあるからです。
Webライターとしてお仕事をたくさんしていた頃、最初は下請けのような形でお仕事をしていたのですが、徐々に「お客様が抱える本当の課題に取り組みたい」と思うようになりました。そのように考えはじめてから、お客様が抱える経営課題に沿ってご提案できるようになり、仕事のレイヤーも上がっていきました。Webライターとは名ばかりで、実際にはWebディレクターや営業支援のようなお仕事もしていました。最終的には、広報と営業の連携を強化するにはどうすればいいかをお客様と一緒に考えたり、顧客データを活用してマーケティング方針を作り直す方法をご提案したり、営業力を強化するための社内資料作りや営業資料作りにも携わったりしていました。
近年では、農業にもマーケティングが取り入れられつつあると言われていて、直売体制の強化や6次産業化などがキーワードとして取り上げられています。しかし、その実態はそんなに簡単ではないことは皆さんが感じている通りです。この突破口となるのがマーケティングの考え方です。
たとえば、農業において販売を強化するというのは、一般にイメージされるような営業力を強化することとは違います。というのも、ゴリゴリの営業マンが戸別訪問して押し売りするわけにはいきませんよね。そうではなくて、お客様が求めているものを合理的に理解し、それに合わせて農作物の作り方や売り方を考えていくのがマーケティングです。消費者は美味しいものが食べられるのでハッピー、農家さんはやりがいと相応のお金をもらえるのでハッピーといったウィンウィンの関係性を作ります。これを、結果に結びつくようにPDCAを回しながら、望ましい販売体制が予算の範囲内で構築できるようコンサルティングさせていただきます。
人物・考え方
✓ 大阪府堺市で、農家の長男として1989年に生まれました。子どもの頃から食べることが大好きで、毎日の晩ご飯を楽しみに生きていました。
✓ 勉強が好きな子どもでしたが、今でも勉強は大好きです。暇なときは本か論文を読んでいます。大学院の修士課程(博士課程の前段階)は修了したので、機会があれば博士課程に進みたいです。仕事や研究のことを話すときは早口になりがちですが、普段はわりとゆっくりと話します。
✓ コンサルティング業務においては、皆さんからのヒアリングや現場訪問を何よりも重視します。理屈や一般論よりも、現場のことが重要だからです。「何をやっているのか」「なぜやっているのか」「これから何をやりたいのか」などを、ぜひ深く教えてください。そのための時間は惜しみません。
✓ 好きな言葉は、千利休が詠んだとされる「茶の湯とは ただ湯をわかし 茶を点てて のむばかりなる ことと知るべし」です。誰かのためにお茶を点てるという “たったそれだけ” のために、人生をかけて修行することの尊さを感じます。